過蓋咬合(噛み合わせが深い)でお悩みの方
過蓋咬合とは、歯を閉じたときに下の歯に上の歯が大きく被さっている状態です。主な原因は、早い時期に乳歯をなくしたりむし歯で失った奥歯を放置したりする他、顔の骨格の不調和などが挙げられます。笑ったときに上の歯茎が見えたり上顎の内側の歯茎が下の歯で傷つけられたりします。
さらに、下顎がうまく動かないことで顎関節症を引き起こすこともあるなど、さまざまなトラブルの原因となります。過蓋咬合を改善しない限りは、これらのトラブルが何度でも再発する恐れがあるため、早期に矯正治療を始めることが大切です。
過蓋咬合のデメリット
顎関節症のリスクが高い
下顎は、前方や後方、側方などさまざまな方向に動きます。過蓋咬合の状態では、下の前歯に上の前歯が覆い被さっているので、下顎が前方向に動きづらくなります。さらに、後方部に圧力がかかり、顎関節の負担が増えて顎関節症を引き起こすこともあります。
下の歯が上の歯茎を傷つける
下の歯が上の歯茎に触れて傷つける場合があります。また、歯茎を突き上げることで上顎の前歯が外側に傾斜しやすくなるなど、さらなるトラブルを引き起こします。奥歯が経年によって摩耗すると、さらに食い込みが深くなるので、早期に対処することが重要です。
補綴物やインプラントが壊れやすい
過蓋咬合では、被せ物やブリッジ、インプラントなどに悪い方向から力がかかることで壊れやすくなります。
過蓋咬合(噛み合わせが深い)をそのままにするリスク
過蓋咬合を放置すると、顎が後方へ押し込まれることで顎関節症のリスクが高まります。また、下の歯が上の歯茎に刺さることで口内炎を誘発する場合もあります。これらの症状が長く続くと生活に支障をきたす恐れもあるため、過蓋咬合は早期の治療が重要です。
治療方法
インビザライン矯正での治療
過蓋咬合を改善するには、噛み合わせの高さを上げる治療が必要です。当院では、インビザラインというマウスピースを使用した治療を行います。インビザラインで小臼歯を引っ張り出すと共に、奥歯の噛み合わせを離開させ、上の前歯の裏側に段差をつけて下の前歯を当てます。